伴奏を弾く際に抑えたい重要なポイントと練習方法
ピアノ教室に通っている生徒さんは、それぞれが通っている小学校、中学校で行われる合唱祭やその他の学校行事などで伴奏を頼まれたり、あるいは本人が興味を持ったり…と、小学生高学年にもなると伴奏を経験する生徒さんも沢山いらっしゃいますよね。
突然ですが、みなさんは「伴奏」と聞いてどんなことを思い浮かべますか?
きっと伴奏の印象として思い浮かべられるものの一つに、ソリストの演奏の引き立て役があがるでしょう。
それも勿論間違いではありません!
ですが、それだけではないんです。
今回はそんな伴奏の重要な役割について解説していくと同時に、どうしたら上手な伴奏ができるかについてもご紹介していきます。
すぐに実践できることなので、是非試してみてくださいね♪
Contents
伴奏は指揮者と同じ
「….え..??」
ちょっとビックリされた方もいらっしゃいますでしょうか。
でも大袈裟に言ってるのではないのですよ(*´◒`*)
〜思い浮かべてみましょう〜
合唱の場合は、歌う人の他に指揮者と伴奏がいて、歌う人たちは指揮者を見て歌いますね。
しかしソロで演奏する場合はどうでしょう…指揮者はいなくて、伴奏者とソリストだけですよね!!
つまり、ソリストの伴奏はピアノを弾くことで、指揮者の役目も果たす必要があるということなんです‼︎
もう少し砕いて話しますね。
指揮者が必要となるのは、オーケストラや吹奏楽、そして合唱ですが、指揮者が棒を振りながらしていることは主に次のことになります。
- テンポの管理と維持
- 各パートへの合図
- 音楽の変化と管理
ソロの伴奏をする際は、複数楽器や各パートへの合図は必要無いですが、テンポの管理そして維持、そして音楽の変化や管理が必要となります。
*勿論、指揮者がいる時もこの役割はきちんと果たさなければなりません(^_^;)
ではどうしたら、なぜ伴奏がその役目を果たさなければならないのか、どんな練習をすれば良いのかについて、これから解説していきます♪
テンポの管理と維持
伴奏者のテンポの維持と管理をする理由としては次のことが言えます。
先ず、伴奏者のテンポが安定していなければ、ソリストも合唱も安心して歌うことができませんよね。
伴奏者の都合で速くなったり遅くなったりしてしまっては、よい演奏が出来ませんし、気持ちものれませんね…
逆に、速くなるところでそれまでと同じテンポで弾かれたらもう大問題ですね…
ですからソリストが主役ではありますが、そのソリストさんが気持ちよく演奏出来るかどうかの要因の1つがテンポであり、その鍵を握っているのは伴奏者であるんです。
テンポ維持の練習にはメトロノーム
先ずはテンポの維持が出来るようにならなくてはなりません。
伴奏者の都合で、弾きやすいところは速く、弾きにくいところは遅くなってはいけません。
そしてそれを気を付けて弾いていても、なかなか一定のテンポを維持して弾くのは難しいことです。
ですから、是非メトロノームを練習に役立ててみてください。メトロノームはテンポを維持するためのものです。
勿論本番では使えませんが、正しいテンポ感を身に付けることがとても大切です!
そして繰り返し使っているとメトロノーム無しでも、ある程度テンポを保って弾けるようになります。
ですから、是非日頃の練習にメトロノームを使ってみてくださいね。
初めはゆっくりなテンポから始め、そこから段々とテンポを上げていくと良いです♪
音楽の変化と管理
これは例えば、曲がもつ全体的な音楽の個性や、雰囲気がガラッと変わるところと言った大きなことから、音一粒一粒単位のもっと細かな小さなところまでに至ることです。
例えば、物凄く切ない曲があったとします。
ソリストは繊細な音色で切なさを表現したいと思っていたのに、伴奏がゴジラの曲のような弾き方をし始めたら、ソリストからしたら元も子もないないですよね(^_^;)
テンポと同じですが主役はソリストですが、ソリストが気持ちよく演奏出来るかは、伴奏者にかかっているわけですね…
音量バランス
さて、もう少し砕いて解説していきますね!
先ず音量のバランスについてです。
ピアノをソロで演奏する時には、たった1人で演奏するわけですから他の人の音量なんて気にしないわけですが、
伴奏の場合は自分の好きな音量では無く、ソリストに合わせなくてはなりません。
大きな音で弾きすぎたら、ソリストの音や声が聞こえなくなってしまいますし、小さく弾きすぎても何を弾いてるのか分からなくなりますし、音楽そのものの質が落ちてしまいます。
勿論もともと楽譜に書き込まれている楽語を元に自分の練習はしておかなくてはなりません。自分なりに練習し、いざ伴奏合わせの際は、ソリストの音に耳を傾けて更に細かな音量をコントロールしましょう!!
これは少し慣れが必要な場合もありますが、ちゃんとソリストの音を聞こうとすれば、段々と聴こえてくるようになります^_^
息継ぎ(ブレス)
声楽や管楽器の伴奏をする際は、ブレスをするところに気をつけて弾くと、ソリストの方は歌いやすくなります。
どう言うことかと言うと、ピアノという楽器は息継ぎをしなくても音が出る楽器ですが、声楽や管楽器の場合は必ずブレスが必要になるからです!
勿論休符のところでブレスはとりますが、それ以外にもブレスは取ります。休符が無いところでブレスが必要なところをピアノ伴奏がそれに気づかずに弾いてしまったら、ソリストは十分な息を吸うことが出来ませんし、その為にズレが生じてしまうこともあります。
ですからブレスをどこで吸うかは、最初の合わせの時にソリストに聞いて自分の楽譜に書き込むと良いですよ♪
またブレスのあるところの合わせ方ですが、「見る&一緒にブレス」これがオススメです(*´◒`*)
見るだけではなかなか難しいので、ソリストを見ながら自分も一緒にブレスをとることで、丁度良いタイミングで合わせることができますよ✨
一緒に楽しむ
ここまで読んで頂いた方には、「え、凄く難しそう…」と思われてしまったかもしれません…
ごめんなさい。m(_ _)m
しかし、最初から器用に出来る人はいませんし、経験を重ねることで慣れていきます。大切なのは、これまで書いてきたポイントに気を付けて伴奏をすることです!
そして、ソリストと一緒に音楽を楽しむことです!
セッションする楽しさをかんじてくだ
また、弾くのに手一杯な状態ではなく、少し余裕をもった状態で弾けるのを目指して練習に励みましょう。こうすることでこれまで書いてきたポイントに気を付けて弾く余裕ができます。
それではがんばってください(#^.^#)応援しております♪