ピアノって最低どのぐらい練習すればよいの?

ピアノは家での練習が必須な習い事です。

レッスンで習ったことを復習し、そして予習をして次のレッスンに臨む・・・その繰り返しをすることで上達に繋がります。

逆に言うならば、その繰り返しが無ければ、ピアノ教室に通っていてもなかなか上達はできません!(‘Д’)

しかし生徒さんの中には、「レッスン前しか弾かない」と言う生徒さんもいます。

※これは全く練習していないで毎週レッスンに通っているのとほとんど変わりません。

ですが実際は練習嫌いな生徒さんも多いですよね。

「うちの子は別にプロにしたいわけではないし、のんびりでもある程度弾けるようになってくれればいいんだけど、その為にはピアノの練習って最低ラインどのぐらい必要なの?」

今回はこんな疑問をお持ちの方々に、上達するために必要な最低練習量を解説していきたいと思います。

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どんなに少なくても最低でも一日15分

ピアノを始めたばかりの生徒さん、ピアノの練習嫌いな生徒さんでも一日最低15分は楽譜を見てじっと集中して練習しましょう。

レッスンで先生に指摘されたことを直し、その弾き方で慣れるには2,3日に一回の練習や、一週間に1回レッスン前練習では無理です。それでは前回と同じことをまたレッスンで指摘されることになります。教材も進みません。

ですからテレビを消して最低一日15分、レッスンで言われたことを意識して集中して練習をしましょう。

その際最初から最後まで通すだけではいけません。

苦手な部分やレッスンで指摘された部分だけを抜き出して丁寧に繰り返し繰り返し練習しましょう!

練習嫌いの生徒さんの中には、「一日3回弾いた!」あるいは「一日1回!」なんて生徒さんもいます。

ごめんなさい、これは練習とは言いません。

少し厳しいようですが、ピアノはそんなに甘い楽器では無いというのではなく、私たち人間はそんなには優秀ではないんです。

その程度の積み重ねでは上達はできません。

どういうことかというと、ピアノという楽器を弾くのに必要な指の動きは私生活ではほとんど使う事のない動きです。

その複雑な指の動きを脳が指示し、体が正しく反応するにはどうしても「慣れ」が必要なのです。慣れるためにはどんなに短くとも最低一日15分は集中して練習する必要があります。

そして正しい「慣れ」の積み重ねが上達に結びつきます。

ブルグミュラー、チェルニー、ハノン、ソナチネなどの教材を使っている生徒さんは一日どんなに短くても最低30分は練習をしましょう。

代表的な教材をいくつかあげましたが、このような教材になると、習い始めの頃に比べ難易度があがるので必然的に練習時間も増やさなくてはなりません。

ではどういったことに気を付けて練習するべきか解説していきたいと思います。

ゆっくりでも一定のテンポで弾けることが大事

新しい曲を練習し始める時はとてもゆっくりなテンポを設定し、そのテンポで最初から最後まで間違わずに弾けるようにしましょう。

苦手なところだけ遅くなってしまう場合はそこの部分だけ抜き取って練習をして、それ以外のところと同じテンポで弾けるように繰り返し練習しましょう。

苦手なところや弾きにくいところなどで、指がもつれたり、すべっている状態を見逃したままにすることは決してやめましょう。

一見弾きにくいパッセージでもそこの部分だけ抜きだして何度も練習すれば必ずスムーズに弾けるようになります。弾けないままの状態でレッスンに行くということはその先生に、「あまり練習してきませんでした。」と言っているのと同じことになってしまいます。

部分練習する際は複数のリズム練習を取り入れるなどして、指の動きが良くなるまで十分に練習しましょう。

指遣いは譜読みの段階から正しく

指遣いを無視して弾く生徒さんも少なくありません。私も小さい頃は指番号が嫌いで嫌いで、「どうして守らないといけないの!」とうんざりしていたのを覚えています。

しかし指番号は私たち弾き手をうんざりさせるために書かれているのではありません。そこのパッセージを弾くために必要であり、寧ろ弾きやすいように書かれているものなのです。

「指番号は守らないといけない」と感じてしまうと、「音を読むだけで大変なのになんで指まで・・・(-“-)」と、やはりうんざりしてしまうので、作曲者が弾きやすいようにヒントをだしてくれていると捉えるようにするときっと指番号の見方も変わってくるでしょう。

指遣いは譜読み(初めてその曲を練習し始めるとき)の段階から丁寧にさらいましょう。

そうすることでより早くその曲が弾けるようになります。

楽譜に書いてある音楽用語やアーティキュレーションに注目しましょう。

楽譜には強弱を現す記号、速度を現す記号、表情・表現を現す記号など様々な音楽用語が書かれています。

これらの音楽用語はその曲を弾くうえでの「おまけ」では決してありません。

「音」そのものの魂であり、音そのものと同じぐらい重要なものです。

正しい音で最初から最後まで弾ければそれで終わりでは決してありません。

その曲に書かれた音楽用語に注目しましょう。

わからない言葉は、積極的に調べましょう!

代表的なものであれば学校の音楽の教科書などにも出ております。また、ネットで検索することもできます。そしてその言葉の意味がわかったらその通りに弾いてみましょう。そこからが初めて音楽の勉強です。

楽譜は、現在は手ごろな価格で手に入るようになりましたが、その1曲1曲には作曲家の想いがギュッと詰まっています。音楽用語は作曲達がその曲に込めた想い1つ1つです。本来は1つとも見逃してはいけません。

興味を持たないことはとても勿体ないことです。

音を追うことだけに捉われないこと、そこでストップせずに是非そこから先の「音楽を学ぶこと」を大事にしてほしいと思います。

ですから、練習時間が必然的に必要になりますね。

音やリズムを間違えずに弾けるようになることは最低限のことです。

つまり音をつっかえたり、指番号がぐちゃぐちゃな状態でレッスンに来ては、先生も教えることや指摘することがとても限られます。

自分でできることはきちんと日頃の練習でクリアをして、是非レッスンは新しいことを学んだり発見する場にしましょう。

今回は敢えて最低練習時間について紹介致しました。

曲の難易度や教材の量が増えれば学ぶことも増えるので、最低1時間は練習が必要にもなってきます。

しかし、練習時間が長いだけではなく、これまで書いてきた指遣い、テンポ、音楽用語などについて意識をもって練習することがとても大切です。

是非、頑張ってくださいね。